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【福島民報】福島県立高全校 夏休み短縮 3~17日間授業日に

2020.6.16

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一学期に臨時休校した県内の県立高八十八校全てが、夏休みを短縮して授業を実施する。最長十七日間から最短三日間の授業日を設けており、短縮期間は各校によって異なる。授業日とは別に課外授業や補習を行ったり、さらに十九校が冬休みにも授業日を設けたりするなど、各校が実情に合わせて期間を設定した。

県教委が県立高八十八校に十日現在の夏休みと冬休み期間の授業日の設定状況を聞き取り、十五日に発表した。県教委によると、八十八校は夏休みに授業日を設け、不足している一学期の授業日数をまとめて確保する。

喜多方市の喜多方高は、臨時休校期間中にオンライン学習を導入し、生徒の家庭学習を支援した。その上で、対面授業で生徒一人一人の習熟度などを確認しながら丁寧な指導に努めるため、十七日間の授業日を設けた。

福島市の福島高は大学進学に向けた課外授業を夏休み期間に行う予定で、代わりに授業日を三日間とした。

冬休みを短縮して授業を行う十九校のうち、郡山市の湖南高は最長の五日間、授業日を設定した。夏休みに就職活動に向けた三者面談を行うため夏休みの授業日を五日間とし、冬休みにも同じ日数を設けた。指導計画のバランスを考慮して日程を決めたとみられる。県教育庁高校教育課は「生徒の学びの機会を補うため、きめ細やかに対応していきたい」としている。

文部科学省は大学入学共通テストについて、当初の日程の来年一月十六、十七日に実施する方向で調整に入った。県高校PTA連合会の黒森陽一会長(福島高PTA会長)は「学習の遅れを取り戻すために、長期休暇中の授業実施はやむを得ない。教室内の室温調整など生徒が学びに集中できる環境づくりをしてほしい」と要望した。

夏休みの授業日設定などにより、終業式や始業式の日程に影響が出ている。約九割の学校が一学期の終業式を七月十七日から二十二日までに行う予定だったが、五十九校で七月最終日の三十一日に変更した。二学期の始業式は三十一校が八月二十四日に行う。

一学期の休校は学校行事の日程に支障が出ている。

六十四校は文化祭などの行事の規模を縮小したり中止したりして授業を実施する。十二校は土曜授業で、一学期の休校分を補う。